【完】私の甘い彼氏様
「大丈夫か?」
「うん、ありがとう。迷惑かけちゃったよね。ごめんね」
‘元’彼女が倒れてたからってわざわざ助けてくれる。
多分私じゃない他の誰でも。
顔見知りじゃなくても。
そんな優しい碧だから好きなんだ。
大好きなんだ。
「迷惑だなんて言うなよ……。」
そんな悲しそうに笑わないで。
そんなことされたら期待しちゃうから。
「なんで倒れたかとか……話してくれるか?」
「うん…」
碧にこの話をすることになるなんて思ってもみなかった。
家族と早紀ちゃん以外にこの話をするのは始めて。
でも、碧には話して良いって思える。
だから私は話すことを決めた。
2年前の、あの日の事を……