【完】私の甘い彼氏様
「ふつう?…じゃないわよ!美亜自分から動いてないでしょ?」
「……」
そうなのだ。
実は自分から橋戸くんに話しかけたことがない。
なぜ?と聞かれればそれは恥ずかしいし…。
男子とそれなりに距離があった私からすれば頑張ってる方。
まだまだ話すだけで精一杯。
「美亜、怖いけど待ってたらダメ。積極的になろう?ね?」
「うん…」
綾女が私の事を思ってそう言ってくれているのは分かってるけど…。
私にはその一歩を踏み出す勇気がなかった。