【完】私の甘い彼氏様
それからと言うもの橋戸くんは徹底的に私を避けるようになった。
「おはよう」や「ばいばい」などの挨拶に対しても無視。
係の仕事で提出物を催促しても私がいない間に机に置かれていた。
私に直接渡すことはない。
そして、日に日に橋戸くんの身体中の痣や傷が酷くなっていった。
なにが起きているか何もかもが分からなくなった。
でも、1つだけ確信したのは橋戸くんの痣や傷は私のせいだと言うこと。
どう関わっているのか、それはなんでなのか。
分かることは何一つなかった。
辛かったけど救いたかった。
だって避けられても橋戸くんを好きだったから。
そんなある日。
放課後、委員会で遅くなった上に教室に筆箱を忘れた私。
あぁ、最近の私はつくづく不幸だな。
なんて思っていられたのはそのときまでだった。