【完】私の甘い彼氏様
橋戸くんも須賀先生に言い返してくれる。
そう、信じてたのに…。
橋戸くんはそのまま、私と須賀先生をその場に残して……逃げたんだ…。
「橋戸くんっ!」
私の叫びなんて無視して。
分かってる。
橋戸くんは私のせいで怖い思いをしたんだ。
心にも体にも傷を負ったんだ。
でも、信じられなかった。
私を置いて逃げていった橋戸くんが。
裏切られた、大好きな人に。
そう思った。
「やっと二人きりになれたね、美亜」
そう言って私に近づいてくる須賀先生。
怖い!
怖い怖い怖い怖い。
もうそれしか考えられなかった。
逃げなきゃいけないなんて分かってたけど体は恐怖で思うように動かなかった。