【完】私の甘い彼氏様
だから、さっき顔が赤くなってたんだ…。
恐るべし、碧。
「ありがと、綾羽ちゃん」
「お兄しゃんは?あやは、しゅき?」
「うん好きだよ。」
なんか…モヤモヤする。
なんだろう…?
思わず碧がくれたブレスレットをぎゅーっと握りしめていた。
「じゃあ、お兄しゃんあやはにチューしてっ!」
「へっ!?」
「えっ?」
言われた碧より早く反応してしまう。
「だめよ、綾羽!!」
「なんで~?お兄しゃんは綾羽の事しゅきなんだよ?」
「でも、だーめ!」
「なんで~ぇ?やだやだ!」
綾羽ぐずり始めちゃった…どうしよう?
「綾羽ちゃん。」
私があたふたしていると碧のなだめるような声が聞こえてきた。
「あのねお兄さんはね、綾羽ちゃんの事は好きだよ?でも、美亜のことが一番好きなんだ。」
ドキッ
胸が高鳴る。
「え?」
「お兄さんは美亜がだめって言うことはしたくないし、美亜に感じる好きと、綾羽ちゃんに感じる好きは違うんだ。分かる?」
「わかんない…」
「お兄さんがチューしたい好きを感じるのは、美亜だけってことだよ」
「あやはは?」
「綾羽ちゃんは、妹みたいに、好き」
「ちゅーは?」
「チューしたいのは、美亜だけ」
「分かった…」