【完】私の甘い彼氏様





だから、さっき顔が赤くなってたんだ…。

恐るべし、碧。



「ありがと、綾羽ちゃん」


「お兄しゃんは?あやは、しゅき?」


「うん好きだよ。」




なんか…モヤモヤする。
なんだろう…?

思わず碧がくれたブレスレットをぎゅーっと握りしめていた。




「じゃあ、お兄しゃんあやはにチューしてっ!」


「へっ!?」


「えっ?」




言われた碧より早く反応してしまう。




「だめよ、綾羽!!」


「なんで~?お兄しゃんは綾羽の事しゅきなんだよ?」


「でも、だーめ!」


「なんで~ぇ?やだやだ!」



綾羽ぐずり始めちゃった…どうしよう?



「綾羽ちゃん。」



私があたふたしていると碧のなだめるような声が聞こえてきた。



「あのねお兄さんはね、綾羽ちゃんの事は好きだよ?でも、美亜のことが一番好きなんだ。」




ドキッ
胸が高鳴る。




「え?」


「お兄さんは美亜がだめって言うことはしたくないし、美亜に感じる好きと、綾羽ちゃんに感じる好きは違うんだ。分かる?」


「わかんない…」


「お兄さんがチューしたい好きを感じるのは、美亜だけってことだよ」


「あやはは?」


「綾羽ちゃんは、妹みたいに、好き」


「ちゅーは?」


「チューしたいのは、美亜だけ」


「分かった…」





< 27 / 387 >

この作品をシェア

pagetop