【完】私の甘い彼氏様
事情を知ってる早紀ちゃんが私を見ているのが分かる。
心配かけちゃダメじゃん…。
早紀ちゃんにニコッと笑って見せる。
大丈夫。
もう、過去の事だから…。
そんな私達の事情を知らない雛乙ちゃんは
「いやー!かっこいー」
なんて呑気に目をハートにして見つめている。
他の女子も同じだ。
橋戸くんはかっこいい。
でも、私にははしゃぐ余裕もなくてただ机を見つめていた。
こんなことになるなんて、誰が想像できたの?
少なくとも私には無理。
だって、再会したくなかったから。
忘れたかったから。
私のなかでもうないことにしちゃいたかった。