【完】私の甘い彼氏様
リビングに入った瞬間、待ってましたと言わんばかりに私と碧に注がれる視線、視線、視線。
いや、主に碧だけども。
「お邪魔してます」
碧がいつもの笑顔でペコッと頭を下げると…、
「美亜!すごいな!」
「この人、モデル?」
「おー。やるな、美亜。」
貴、年上にこの人呼ばわり…。
孝ちゃん言ってること変わってないし。
本当、私の家族って…。
碧、戸惑ってるじゃん。
「碧、座って」
取り敢えず碧を私のとなりの席に座らせて、私は準備のお手伝い。
今日の夕飯はスパゲティ。
それも、碧の好物のカルボナーラ。
碧は唐揚げとカルボナーラが二大トップで好きなんだって。
「「「いただきまーす」」」
私の家族と碧の声が綺麗にハモる。
それを合図にしたかのように、家族からの質問攻め。
「美亜と会ったのいつなのー?」
「美亜は彼氏の前だとどんな感じなんだい?」
「お姉ちゃんの好きなとこはー?」
「美亜って可愛いよな~」
「孝ちゃんっ!やめて!」
もう、恥ずかしいよ~。
碧若干笑ってるし。
「美亜とは中3の時に同じクラスになったのがきっかけで仲良くさせて頂いてます。
いつも自然体でこれだけ可愛いのに飾らないので、男女共に人気者です。
俺は美亜の全部が好きだけど、しいて言えば笑顔ですかね。
俺も美亜は可愛いと思います」
笑いながらも全部の質問に答えたよ!
しかも…私の事…可愛いって…。
私いま、絶対顔赤いよ~!
「姉ちゃん照れてんの?」
「うるさいっ!」
貴のせいでますます顔が赤くなる。
お姉ちゃんからかうのは、大概にしてぇ~!