【完】私の甘い彼氏様
そんな私を橋戸くんはただ黙って見つめている。
ていうか、まだ授業中なのに戻らなくていいのかな?
そもそも橋戸くんはなんでここにいるの?
見たところ怪我してなさそうだけど…。
気まずい。
気まずすぎる。
消毒が終わったので大きめの絆創膏を棚から探して取り出す。
結構大袈裟な傷が出来ちゃったな…。
そんなこと考えながら絆創膏を膝に貼って、片付けを済ませる。
「じゃ…あ、ね」
さっさと保健室をあとにしようとすると、
「まって!」
橋戸くんの声が私を止めた。
なに…?
早くここから出たかった私は保健室のドアに手をかけた状態で橋戸くんの次の言葉を待つ。