【完】私の甘い彼氏様



そして、1つ息を吸って




「単刀直入にいう。


碧のことは諦めて」





私にハッキリそう言った。




でも、そんなこと言われたって今更私の意思は傾かなかった。

だって、決めたんだ。

碧の誕生日に告白するって。


そこが私にとってのスタートライン。


それだけは譲れない。





「ごめんなさい。それはどうしても出来ない」





心羽ちゃんの目を見てしっかりと宣言した。


私にだって譲れないことくらいあるんだ。



私が断言したにも関わらず心羽ちゃんは何も言わない。

でも、口許を緩めてフッと笑うと





「迷惑なのよ」




小さく、でもハッキリ言い切った。


< 327 / 387 >

この作品をシェア

pagetop