【完】私の甘い彼氏様
でもね、心羽ちゃん。
それは私も同じなんだよ。
「私だって碧にフラれてる。だから、一からやり直したいだけ。碧の気持ちだって碧だって私のものなんかじゃない」
もしも、私が碧の彼女だったとしても。
碧は碧自身のものだ。
いや、ものじゃない。
“碧”だ。
「碧は碧だよ。心羽ちゃんに牽制出来るものじゃないでしょ」
碧が大好きなのも、碧が大切なのも同じ。
だからこそ心羽ちゃんには碧自身の気持ちを尊重して欲しいって思う。
碧の一番になりたいなら碧の気持ちが一番大切なんだ。
碧が選ぶのが私じゃなかったら…。
フラれた日からそんな考えばかりが頭をよぎる。
でも、そんな事を起こさないように。
そんなことが起きないように、私たちは“碧の気持ち”を振り向かせるために頑張るべきなんだ。
「綺麗事はやめてっ!!」