【完】私の甘い彼氏様
と、その前に
「雛乙!美亜!」
「ひゃいっ」
「ははっ。早紀顔が般若みたーい」
「雛乙ちゃんっ!!」
今日は前から約束していた勉強会です。
とは言っても、前半は早紀ちゃんからの取り調べで終わるだろうけど…。
昨日、雛乙ちゃんの家から帰って、スマホを開いてみると早紀ちゃんから一通のメールが…。
そこには、ただ
『二人とも後で覚えていなさい』
とだけ書かれていた。
恐怖しかなかった。
…でも、早紀ちゃんだって仲間はずれは嫌だよね。
私が早紀ちゃんの立場でも嫌だもん。
少しの謝罪と多くの恐怖を抱えて早紀ちゃんを見る。
……やっぱ怖い…。
無言で雛乙ちゃんをにらむ早紀ちゃん。
その矛先が自分じゃなかったことにホッとしつつも、今もなお笑っている雛乙ちゃんを不審な眼差しで見つめる。