【完】私の甘い彼氏様
「美亜ちゃん美亜ちゃん」
早紀ちゃんがトイレに行った隙をみて、すかさず小声で声をかけてくる雛乙ちゃん。
ある意味さすがです。
「どうしたの?」
私が雛乙ちゃんを見ると雛乙ちゃんはいつになく真剣な表情。
…本当にどうしたの……??
「ひとつだけ言いたかったの」
ごくりと唾を飲む雛乙ちゃん。
それにつられて私もごくりと唾を飲み込んだ。
「なに?」
「本当は美亜ちゃんなら絶対大丈夫だよって言う」
前置きだけでわかるように碧のことだ。
「私は絶対大丈夫だって思う。でも、そんな無責任なこと言っても美亜ちゃんの負担になるだけだから…」
その気持ちだけで嬉しいよ、雛乙ちゃん。