【完】私の甘い彼氏様
もう離さない…side碧…
〔side 碧〕
真剣に俺を見つめる美亜を見て思う。
俺はどれだけ美亜のことを傷つけてきたのだろう、と。
今まで考えたこともなかった。
美亜が俺のことを好きだなんて。
だからこそ、美亜と別れることが美亜を解放することになると思っていた。
でも、結果的にそれが美亜を苦しめていたなんてな。
こんなに美亜を苦しめることになるなら、他のものなんてすべて振り払ってでも美亜を優先するべきだった。
「俺と心羽は幼馴染みなんだ」
きっと、今からする話でも美亜が傷つくことになるんだろう。
でも、話さないなんて選択肢はもうない。
今なら俺がそばで慰めてやれるから…。