【完】私の甘い彼氏様
俺の彼女…side 碧…
〔side 碧〕
"ピーンポーン"
ったく、こんな時間に誰だよ。
と言ってもまだ18時だけど。
今、俺はイライラしてんだよ。
彼女の誕生日つーのに、家でごろごろして。
自分のせいだけど、やっぱり一緒にいたかった。
まぁ、美亜は今頃俺の事なんて忘れて早紀と楽しんでんだろうけど。
「あおー!お客さんよ」
「は?俺?」
俺に訪ねて来るのなんて玲音くらいだ。
あいつ何しに来たんだ?
"トントン"
「玲音かー?いいぞ」
いつも無言で入ってくるくせに今日はなんなんだ?
「お邪魔してま~す」
でもそこから聞こえてきたのは、
「美亜っ!!」
愛しくてたまらない声。
なんで美亜がここに??
「えへへ。来ちゃった」
きゅん
じゃなくって、
「なんで?」
なんで美亜がここにいるんだ?
俺がそう言うと美亜の表情が曇る。
「迷惑…だったよね」
「は?」
「ごめんね」