【完】私の甘い彼氏様
俺は美亜の事になると全然ダメだな。
「碧!ねーねー」
「なに?」
「一階にいたのは、もしかして…碧の妹さん?」
あー。さっき会ったのか。
「そうだよ」
「碧って妹いたのかぁ。優しいお兄ちゃんなんだろうなぁ…。」
美亜の中で俺はそういう風に見えるのか?
まあ、実際は全然だ。
「俺が優しくすんのは美亜だけだよ」
「えー、そんなこと言いながらシスコんだったりしない?」
「しねーよ!」
「碧は何人兄弟なの?」
美亜が俺にちょっとでも興味をもってくれていることが、こんなに嬉しい。
俺ってこんな奴だったか?
「3人だよ」
「えっ!妹と?」
「妹。」
「えっ!何歳?」
「上が5歳、下が2歳」
「へぇ、いいなぁ。」
美亜はみるからに小さい子とか好きそうだもんな。
この前も妹の綾羽ちゃんにあんなだったし。
美亜と綾羽ちゃんのツーショットを思い出してにやけていると、
「どうしたの?」
不思議そうにしている美亜。
「いや、なんでも」
「そう?」