【完】私の甘い彼氏様






「美亜、美亜起きろ」

 



美亜を優しく擦って起こす。

これ以上は俺の理性がもたない。
もうそろそろ起きてもらわないと。





「ん?碧?」


「おはよ、美亜」


「へっ!?朝?」


「違うよ」




朝まで俺んちにいるなら本当に襲うぞ。

なーんて。
美亜が俺のこと好きになるまではそんなことしない。

ただ、美亜が誘ってきたりしたら別だぞ。




「えっ?あぁ!私寝てた?」


「今ごろかよ。ハハッ」


「なっ…なんで笑うの!?」


「美亜が可愛いから」





俺がそう言っただけで顔が赤くなる美亜。
その反応はちょっとでも期待してもいいのか…?





「碧のばか」


「はいはい。もうそろそろ帰るだろ?」


「今何時?」


「19時半」


「…まだ碧といたい…」


「は?」




ほんとになんなんだ。
今日の美亜は…。




「そういうの、困る…」


「ごめんね、わがままばっかり言って。帰るね」





やっぱり分からないよな。
俺の気持ちなんて。

まあ、そう言うところも好き。





「いや、そう言うことじゃなくて…嬉しすぎんだって…」


「え?」


「俺の方が美亜と一緒にいたい。でも、心配だから。まあ送るけど」


「ありがとっ!」





< 58 / 387 >

この作品をシェア

pagetop