【完】私の甘い彼氏様






「じゃあね!」


「おう。明日な」


「明日ね!」


「うん」


「ばいばい」


「ばいばい」


「またねっ!」


「またな」


「また明日!」


「はやく入れって」




今、何をしてるかと言うと美亜の家の前で美亜が家入るの待ってるんだけど、中々入ってくれない。

どうしてだ?




「碧が帰るの見るまで帰れない」


「俺は美亜が家入るまで帰れない」


「やだ!送ってもらったし大丈夫だから!」


「俺が心配なの。はやく入れって」




いつもはバイバイって言ってすぐ家に入るくせに。




「じゃあ同時に帰ろう?」


「はいはい」


「せーのっ!」




同時に背を向ける。
でも、やっぱり気になるんだよな。

そーっと振り返る。
と、美亜も俺を見ていた。




「プハッ」


「あははっ!」


「なんかのドラマかよ」


「気があっちゃったね」


「もう入れって」


「分かった~」



やっと美亜がおれた。




「おやすみ、美亜」


「おやすみ、碧」






その夜はいつもよりよく眠れた…







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