【完】私の甘い彼氏様
取り敢えずイルカショーの会場に行けば碧に会えるはず。
だけど…碧がいても歩くのが大変だったのに一人でたどり着けるはずもなく…。
「ここどこっ!?」
…迷子になりました。
この水族館はとても広い。
それに私は方向音痴。
地図も読めないくらいの重症。
「どうしよ…」
ここは…どこ?
周りを見てもまだ来てない場所らしく見覚えがない。
しかもさっきからすっごく視線を感じる。
やっぱり女の子が一人でいたらおかしいかな?
「碧…」
「ねえねえ君、一人?」
さっきから私を見ていた人だ…。
これは、もしかして、もしかしなくても
「俺と一緒に回らない?」
ナンパだ…。
今日はもう懲り懲りなのに…。
「ごめんなさい…。彼氏と来ているので…」
「いいじゃん。今いないしさ。俺も連れとはぐれちゃったとこなんだ~」
その人は私の肩に手を乗せてきた。
やめてよ…。
碧以外の男の人に触られたくないっ!