【完】私の甘い彼氏様






「美亜、今度は離さねーから」


「えへへ。私も離れなーい」





だから、お前は可愛すぎるんだって……。


本当は今すぐ抱き締めて深く口づけたい。

だけど、それが出来ないのは…


美亜が俺のことが好きじゃないって気付いてしまったからなんだろう。

美亜は俺には言ってないけどな。

態度にも出さないようにしてるのがわかる。

それに、好きって言われたこともないしな。


まぁ、そんなこと言いながら俺の部屋で寝言言ってる美亜に、キス…したことあんだよな…。

今更ながら最低じゃん、俺。


告白当初は俺のことが好きだから受けてくれたんだと思った。

だけど、違うんだって美亜を見ていれば分かる。


俺といるよりも早紀といるときの方が楽しそうだし。

なーんて、早紀にまで嫉妬して…


でも、美亜を手離したらもう俺のところに一生戻って来ない気がする。

だから、美亜が俺の事好きじゃなくても言葉にさえ出来ない。





「碧、大丈夫?」


「ああ。ここから人多くなるから」




俺ってダメだな。

美亜にも心配かけてるし。


でも、美亜の事は何をしてでも守るから…




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