彼女にしたい彼女の秘密。

「え、はぁ⁈」
な、ンなんだ⁈

「そこにいて」
「ちょ、ちょっと待てよ！ おい⁈ 成瀬⁉︎ おい！」

さぶざぶと海に突っ込んでいく。

「風邪、ひくよ」
「風邪って。死ぬんだから関係ないでしょ」
「あぁ⁈ 何言ってんだ？」
「関係ないよ。死ぬんだから」
「死なせねぇよ！ なんで急に死ぬとか……！ 誰が、悲しむかわかんねぇのに」
「悲しまないよ」
「……は？」
「親も、あのおばさんも、そのこと知ってる友達も、きっとあなたも。いらないんだよ、私なんか。私が彼のこと忘れられなかったような、そんな想ってくれる人、私にはいない……！」

「なんだよ。そんな奴だったら、誰も止めねぇよ。こうやって、俺がそんな奴に必死になると思う？」

「………………ごめん」