私の中の大切なキモチ



そして、会社も同じ。

ずっと憧れだったRubanの社員になれたことも
嬉しかったけど、

実はRubanは一樹の叔父さんが社長を
していて、経営者一族として一樹も
私より先にRubanに入社していた。

付き合い始めてしばらくしてから告げられた時はすごく驚いたけど、誕生日や記念日には一樹が選んだ靴をくれて、ほんとに嬉しかった。

そんなこんなで、社会人になっても
ごくごく平和に幸せな毎日を過ごしていたし、
お互いの実家にお邪魔したりして、
二人の間にも、そろそろ結婚も、なんて話も
自然に出てきていたそんなある日。

一樹とデートの約束をしていて、
家まで一樹が車で迎えに来てくれることになっていた。両親は出かけていて、
家には私と愛蘭だけだった。

準備を終えて、一樹を待っていると、
父親から連絡があり、仕事の資料を家に忘れたから持ってきてほしいという事だった。

一樹がくるまでまだ時間もあったので、
私は、愛蘭に、もし一樹が来たら、
お茶でも出して待っててもらっててと伝えて
父親の元へと向かった。
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