好きになってはいけないひと。
「くらっ」
部活終わりの夜遅く。特別棟に電気なんか
ついてるはずもなく、薄暗い廊下を更衣室目
指してはや歩きする。
「えっ」
一度も開いてるところを見たことがない部
屋の扉が少し開いていた。
怖い怖いと思っていても、好奇心には勝て
るはずもなく、そっと扉に近づく。
そして、少し開いた扉の隙間から見えたもの。
「…くつ?」
少し開いていた扉を、ゆっくり開きなか
に入る。