激甘王子に溺愛されました
まあ……しょうがないか。
私も散々な態度だったと思うし、最初からずっと続くなんて思ってなかったし……。
今回のテストは諦めよう。
もう帰ってドーナツでも食べよ。
「あれ〜?城坂どうしたの?」
「え?あ、佐野くん!」
教室の扉のところに立っている佐野くん。
確か……高月くんと仲いいんだよね。
「もしかして星那のこと待ってたとか!」
「うん。でももう____」
「えええええ?!城坂もとうとう王子様にハマったの?!やべえよこんなん星那に言ったらアイツ喜びすぎて失神すんじゃね!」
そこまで驚くこと?
それに失神なんてするわけない。
「いや〜そうかそうか〜城坂も虜になったか〜」って言いながら私の横の席に座る佐野くん。
「あ〜アイツ今先生に呼び出されてるからもうちょっとで戻ってくると思うよ!」
「そうなんだ。教えてくれてありがとうっ!」
そう言うといきなり目を逸らされた。
何か気に障ることしちゃったのかな……?
「星那が何であそこまで城坂に執着してるかちょっとわかった気するわ。」
「え?」
「な、何でもない!気にしないで!」
うーん……ちょっと気になるけど、まあいいや。