Kの正体





そこで、「懐かしいねえ」とか「私、こんなに字が汚かったんだ」だの、笑い話になりました。


それから、当時の出来事をいろいろ話し、遡っていくうちに、九の話になりました。


相生の表情はその話題の時ばかりは、曇っていて、とうとう僕に打ち明けてくれたんです。


「実は京介くんが転校してから、佐和子ちゃん、誰とも口を訊かなくなった」と。




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