春に恋をする
なんでそんなことを確認するんだろう。

真っ直ぐな陽介くんの瞳に負けそうになりながら私は答える。

「そうだよ、私だよ。それがどうかした?」

どうしてこんな感じ悪い言い方になってしまうんだ。照れるのを隠すとついそうなってしまう。

「あー、あの時からずっと俺…」

「おー!陽介ー!!宝見つけたー?」

陽介くんが何かを言いかけたところでは吉本くんたちにバッタリあった。

「あー、おう、ほら、何個か」

いま、陽介くんは何を言いかけたんだろう。

そのままこの会話はうやむやになってしまった。



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