春に恋をする
「なぁ、島野は初めて会ったときのこと覚えてるか?」
陽介くんが唐突にそういったのは宝探しが始まってしばらくした頃だった。
私はさっきからこの2人きりという状況に慣れなくてドキドキしてまともに会話もしていなかった。
「えー?そんな深刻そうな顔でどうしたの?」
笑いながらそう答える。
きっと陽介くんが言ってるのは入学式のときの話だ。
覚えててくれたんだ…。
それだけで胸の奥がきゅんとした。
「入学式のことだよ」
やっぱりそうか。そんなの覚えているに決まっているじゃないか。
「覚えてるよー、陽介くんの自己紹介面白かったよね」
だけどなんの話しかわからないふりをする。
「そんな話じゃなくてさー」
前を歩く陽介くんが突然振り返って立ち止まる。
「あの桜の木のところのこと。あの時会ったの島野だよな?」
陽介くんが唐突にそういったのは宝探しが始まってしばらくした頃だった。
私はさっきからこの2人きりという状況に慣れなくてドキドキしてまともに会話もしていなかった。
「えー?そんな深刻そうな顔でどうしたの?」
笑いながらそう答える。
きっと陽介くんが言ってるのは入学式のときの話だ。
覚えててくれたんだ…。
それだけで胸の奥がきゅんとした。
「入学式のことだよ」
やっぱりそうか。そんなの覚えているに決まっているじゃないか。
「覚えてるよー、陽介くんの自己紹介面白かったよね」
だけどなんの話しかわからないふりをする。
「そんな話じゃなくてさー」
前を歩く陽介くんが突然振り返って立ち止まる。
「あの桜の木のところのこと。あの時会ったの島野だよな?」