リナリア
「それ、キャンセルな。」

唐突に聞こえた低い声。

………琉架。

「来い。」

有無を言わせず、どんどん引っ張られる私。

『ちょ、琉架っ…!』

わけがわからないまま、あっとゆーまに連れ去られて。

気がつけば、琉架の部屋の前でした。

『いやいや、ちょっともう入らないわよ?入る意味がないもの。』

無言で私を見るけど、そんな恐い顔してもここは引けないんだからね!

「……李蘭、とりあえず確かめたいことがある。」

ぐいぐい腕を引かれて、結局部屋に入ってしまった。

力で勝つのは無理だった。

そのまま何故か寝室へ。

『えっ?!確かめたいことって…話すんじゃないの?!』

ベッドに押し倒された私を、上から見下ろす琉架。

イヤな予感しかしない。

もしかして…。
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