リナリア
過去にする女
「そう…。なんか二人の雰囲気変わったなぁって、前から少し思ってたんだけど、そんなことになってたのね…。」

途切れ途切れに一華に一生懸命伝えると。

やっと思ったことが伝えられた。

「李蘭、このままでいいの?きっちりすっきりして、スペイン戻らなくてもいいの?終わり方は大事よ。」

『うん…もういーや。それに、私がこっち戻った日の居酒屋の個室に女の人とくっついてたしね。琉架はそれが普通なのかなって…まぁ、その人彼女かもだけどね。どちらにしても、もういいの。これから先、会うこともないし、もう一時帰国はないはずだから、きっと忘れられるわ。』

「あるわよ?一時帰国!私、来年か再来年結婚するから。再来年ならこっちいるわよね。」

『うそっ!颯(そう)くんと?!』

一華は付き合って3年の彼氏がいる。

産婦人科のお医者さんなんだよね。

『おめでとう!てか、結婚決まったなら来年でしょ?再来年だと遠くない?!』

話が変わって、すっかりテンションが変わってきた私達。

このまま、琉架の話は終わりにしたいと思った。

聞いてもらえただけでじゅうぶんよ。

「李蘭にでてほしいから、再来年かなぁって。まぁ、新婚旅行はイギリスかヨーロッパにするから、会えるけどね!」

『いやいや。てか、最悪出れなくても、観光案内は任せて!新婚旅行にお邪魔虫しちゃうから!』

「李蘭虫なら、私も颯も大歓迎!」
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