リナリア
『で、今さら琉架が私に何の用?』

冷たいかもしれないけど、もう琉架に振り回されたくない。

精一杯強がってるのかもしれないけど、今はもう前とは違うんだから。

「李蘭、まずは言い訳になるけどさせて。オレら始まりがおかしかったから、李蘭はきっと好きだなんてオレが言っても信じないと思ってたんだ。好きだなんて言って会えなくなるより、どんな形でも会いたかった。連絡もほんとは毎日でもしたかったけど、重いと思われたくなくて。」

何それ…?

全部自分の気持ちばかりじゃない。

『そうね、1ヶ月連絡とらなくても、私からするまでなかったもんね。その間、私がどんな気持ちだったかわかる?都合の良い女だと自分を蔑みながら、でも泣きながら待ってた。』

「ごめん。抱いてるときはオレを好きだと言ってるように見えて、それを確認したくて、会う度抱いてた。でもそれがセフレみたいに思えてもしょうがないよな。悪かった。」

わたしが黙ったままでいると。

「でも、大学の時から好きだったんだ。」

大学?

でも…。

『彼女は?半年前にいたわよね?』

居酒屋でいちゃついてたじゃない。

口だけはそんなこと、いくらでも言える。

「あれは!他に二人いたんだ。会社の同僚であの時いなかったのは一人は電話で外に出てて、もう一人はトイレに行ってたときだと思う。元々三人で飲む予定だったのに、無理矢理着いてきて、しつこく絡まれたのは覚えてる。酔っぱらいだから、相手にもしてなかっただけだ。」

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