リナリア
李斗は気持ちに敏感で、すぐに私の変化にも気づいてくれる。

双子だからなのかもしれないけれど、うまく言えない私のことをいつもフォローしてくれてた。

私も甘えすぎてる部分はあるから、李斗に申し訳ない気持ちはいつもあるのだけれど。

李斗は自分の変わりに私のことを考えて、フォローしてくれる相手が現れてほしいと、よく言っている。

それが李斗にとっては來(らい)らしい。

今、私が好きになれるかも…と、考えている相手。

李斗の友達で如月來という人。

優しくて頼りがいのある大人な男の人。

とても私のことを大切にしてくれて、一緒にいて楽しい。

「りー、おいで。」

あれ?

「來!いつのまに来てたの?」

李斗の後ろから來が出てきた。

駆け寄ると、いつもどおり米神にキスされる。

くすぐったいけど、会えばこうだからだいぶ慣れた。

「りーの友達のお祝いパーティーするからって呼ばれたんだよ。一華と颯だよね。結婚おめでとう。如月來といいます。」

「はじめまして。ありがとうございます。」

颯くんが愛想よく挨拶してる。

「ありがとうございます。てか、如月さんって男前!王子と張りますねっ。」

興奮ぎみの一華さん。
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