私は貴方に、叶わない恋をした。【続編】




「永井いる?」


「ヤス!?」

放課後の教室にひょっこり顔を出したのは、金髪から黒髪に染めたヤス。


「ど…どうしたの?」

ヤスが教室まで来るのは、珍しい。


「ちょっと買い物に付き合ってほしくて。一緒に帰れる?」

「え!?あ…うん」

ヤスがこういうことをお願いしてくるのは、初めてでちょっと驚いてしまった。


「ありがと。じゃあ、先に下駄箱で待ってる」
「うん。すぐ行くね」

手を振りヤスを見送ると、急いで帰る支度をする。


「ねぇ!麻由美!!」
「!」

目の前に、同じクラスで友達の真奈が現れた。

「やっぱ、ヤスって人と付き合ってるの!?」

「またその質問?…付き合ってないよ」

あの噂が出回った日から、真奈からしょっちゅう聞かれてる。




< 2 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop