私は貴方に、叶わない恋をした。【続編】
「麻由美ー!?いつまで寝てんの!遅刻するわよー!!」
「!?」
部屋の外から聞こえてきた、お母さんの大きな声。
「お…起きてるよ!」
絶対、今のヤスに聞こえたし!!
『永井が遅刻したら大変。話は放課後聞くから、また連絡するね』
「え!?ヤス…」
『行ってらっしゃい』
「ちょ…」
プープー…
電話が切れ、機械音しか聞こえない。
今、放課後って言ったよね?
また連絡するって…
体調、大丈夫なのかな?
通話の切れた携帯画面を見つめる。
「麻由美ー!?」
「っ!起きてるよ!!」
下から半分怒ったようなお母さんの声が聞こえ、慌てて支度を始めた。
…そっか。
ヤスに放課後会えるのか。
「…良かった」
冬休みに補講になってしまった話を聞いてもらえる。
なんて…病み上がりのヤスに悩みを聞いてもらおうなんて、自己中かな?