私は貴方に、叶わない恋をした。【続編】
待ち合わせをしたファミレス着くと、店内でヤスを探す。
「お疲れ、永井」
気付いたヤスが手を上げ、こっちに向かって笑った。
ドキ。
たくさんの人がいる中でも、ヤスだけはキラキラと輝いて見える。
前みたいに金髪でもないのに。
「ご…ごめん。待った?」
小走りで店内を走り、ヤスが座っているテーブルに着いた。
「いや。俺も今来たばかりだから」
「本当?」
ヤスの真向かいに座った。
「嘘ついてどうするの。永井、何か頼む?俺、先に飲み物頼んじゃったけど」
そう言いながら、ヤスからメニューを手渡された。
「あ、うん」
メニューを受け取ると、パラパラとめくる。
お腹は空いてないから、私も飲み物だけにしよっかなぁ…
そんなことを考えながら、飲み物のページで悩んでいるとー…
「昨日ありがとね。沢先生の代わりに、課題持って来てくれて」
「…」
え?
目線を上げ、メニュー越しに真向かいに座っているヤスを見つめる。
沢先生の代わりって…
私、そんなこと一言も言ってないー…
「担任に朝連絡した時に、"沢先生にお礼言ったか?"って言われたからビックリした。届けてくれたのは、永井だったから」
「!」
沢先生、言わなかったんだ。
ヤスの担任に、私が代わりに行ったこと。
「適当に話合わせといたけど、良かった?」
「え!?あ…うん?」
けど、何でー…?