私は貴方に、叶わない恋をした。【続編】
ヤスは出会った時から、距離が近かったんだよね。
あの時の私は先生のことで悩んでて、ヤスにたくさん助けてもらった。
私と先生の関係を否定するわけでもなく受け止めてくれて、導いてくれた。
ヤスがいなかったら、先生への想いをズルズルと引きずったまま過ごしていたかもいれない。
あの最後に美術室にヤスが連れてってくれなかったらー…
「あ!」
そういえば!
「何?どうしたの?」
前を歩いていたヤスが、驚いた顔をして振り返った。
「ううん!何でもない」
先生とのことで頭がいっぱいで、ヤスとの出来事を忘れていた。
あの日美術室でヤスは、私のことを好きだと言ってキスして…最後には、¨新しい恋してみない?¨って言ったんだ!!
しかも、キスは私のファーストキス。
あんな濃厚なー…
「顔赤いけど大丈夫?」
「!だ…大丈夫!!」
「はは。今日の永井、なんか変だね」
思い出しただけで顔が赤くなってしまう原因を作った本人は、私の顔を見て笑ってる。