私は貴方に、叶わない恋をした。【続編】
「ヤス!!」
美術室から走って数メートル、階段を降りようとしていたヤスに追い付いた。
「永井…どうしたの?」
ヤスは驚いた顔をしている。
どうしたの?って…
「迎え…来てくれたんでしょ?何で帰っちゃうの?」
「そうだったけど…沢せんせーいるし」
「…え?」
「俺、邪魔でしょ?」
「邪魔だなんて…」
「良かったね、永井。沢せんせーも、あれは本気だと思うよ」
ドクン!
"俺は永井が好きだ"
「…私はっ…」
さっきの沢先生の告白を思い出し、心臓がうるさくなる。
「永井の想いが伝わったんだ。もっと喜ばないと」
喜ぶー…?
「…」
あぁ、そっか…
私は沢先生が好きだった。
だから沢先生から告白されたら、喜ぶところなんだ。
それなのに、私はー…