私は貴方に、叶わない恋をした。【続編】
【5】ブレスレット
「ハック…ション!!」
大きなクシャミが出てしまった。
「ちょっと、あゆ。大丈夫?」
「ごめん、ごめん。汚かったね」
「ううん、そうじゃなくて…」
沢先生に改めて想いを告げられた日、授業をサボって一人で屋上にいた。
考えごとをしていて、あまり寒さは感じなかったが…
「顔真っ赤だよ?熱あるんじゃない?」
真奈の手が額に触れた。
「あつ!!!ちょ…あゆ!!保健室行った方がいいよ!!」
「え?」
「え?じゃないよ!!!早く、早く!!」
真奈に腕をひっぱられる。
「ちょっ…真奈…」
その振動で、頭がグラっとした。
やば…
目が回る。
「!?あゆ!!」
バランスを崩し、倒れそうになる。