私は貴方に、叶わない恋をした。【続編】
「本当は言うつもりなかったんだ。沢先生が永井に告白した時点で、二人が上手くいけばいいと思った」
ヤスが椅子から立ち上がった。
「だから、避けてるみたいになったというか…無意識だったんだと思う。永井に対する想いを、諦めなきゃって思ったから」
立ち上がったヤスは、少し俯き加減に話を続ける。
「けど、沢先生に"避けてばかりで、逃げてるのは加藤だろう"って言われて…腹が立って、今日来ちゃった」
¨はは¨と、苦笑いをしながらヤスが言った。
そんなヤスを、胸に手を当てながら見つめる。
「…っ」
避けている理由も聞いた。
ブレスレットの意味も聞いた。
ヤスは、本音で話してくれたんだと思う。
じゃあ、私はー…?
話を聞いて、ヤスに告白されて…
私はー…?