Visual My Brother
「デカイか?」
ネロがおかしそうに聞いてきた。
私は素直に喜ぶのは気に食わな
かったので適当にうなずく。
「そりゃよかった、
文句を言われたらこれ以上
大きくできねぇからな」
ネロはそう言い階段を
上り始めた。
私もついていく。
二階は個室が並んでいた。
一個ずつドアを開けてみたい
が、こいつの許可をわざわざ
貰うのはイヤだ。
ネロが一番奥のドアを開ける。
私は中をのぞいた。
うっわ・・・広っ。
私の家の居間ぐらいの大きさ。
ベットは宮付き、しかもシーツ
や掛け布団もそろえてある。
簡単なタンス、クローゼット。
窓でかっ。何でか知らないけど
加湿器あるじゃん。
一人暮らしができそうな
家具の一式に私は驚いた。
荷物を置いてベットに
腰掛けてみる。
思ったよりもふんわりとして
高級さを実感してしまう。
「何かいるもの、あるか?」
首を横にふった。
「じゃ、荷物とか適当に
整理したら下に来い」
ネロはドアを閉めた。