Visual My Brother
足腰でふんばってみても
かけ布団はネロの体から
一向に離れないのだ。


私はヤケになって全身の体を
使って布団がやぶれようが
かまわない勢いで引っ張った。




『メリメリメリッ!!』


布が悲鳴をあげた。


ち、ちょっとやりすぎか?
という気はあったが
私は止めなかった。









ふぬおぉぉぉぉおお!!









が、寝てるはずのネロの手が


ものすごい血管を浮き立たせて
布団をつかんでいるのを見て


私は






一生終わんねーわ、と冷め



引っ張るのを止めた。






つか、学校遅れるって!!!





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