Visual My Brother
私は当然激怒した。

「なんでお兄ちゃんなワケ!?
親戚とかのほうがいい!?」



「あのねぇ、知り合いで
一ヶ月も面倒見てくれるの、
お兄ちゃんぐらいの
お金持ちしかいないのよ?
お兄ちゃんの家、学校から
少し遠いだけだから
休まなくても大丈夫じゃない」




「あいつの所行くんだったら
私ここで一ヶ月すごす!!」


「バカ!!どこに中学二年生の
女の子を一人暮らしさせる家が
あるのよ!!あきらめなさい!」


「一人暮らしで大丈夫だって!!
とにかくあいつに速攻
キャンセルしてもらって!!」


「お兄ちゃんはホテルじゃ
ありません!!」




激しく口論していると、
お父さんがのんびりと帰って
きた。


「ただいまー」




「お父さん・・・ユキが
お兄ちゃんのところに泊まるの
イヤってうるさいのよ」



お父さんはそれを聞くと、
ただでさえ丸い目をもっと丸く
して返答する。



「いいじゃないかぁ。
お兄ちゃんはなぁ、我が家に
毎月仕送りを送ってくるんだぞ。
いい奴だから大丈夫だ。」







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