Visual My Brother
迎え来たる
翌日の学校の帰り道。
私は当然不機嫌だった。
『家の前でお兄ちゃんの
マネージャーさんが待って
くれてると思うから、
あんた寄り道しないで
さっさと帰ってきなさいよ』
学校に行く前にお母さんに
言われた。
返事はしなかった。
何もアイツの所に頼まなくても。
最っ低。
でも人を待たせてあるのに
それを無視するのはさすがに
ヒドイと思い、仕方なく
言うとおりにしているわけだ。
家に着くと、真っ白なバンが
止まっていたからびっくりした。
マネージャーさん何処かな?と
ガラスの中を覗いてみると。
・・・げっ。
ものすごーく油まみれの
でぶい丸顔のオタクっぽい
おっさんがメガネを拭いて何やら
呟いていた・・・。
そのおっさんは私と目が合うと
ものすごーい笑顔で
手をふってきた・・・。