Visual My Brother
おっさんはウィーンと窓ガラス
を下げ、私に話しかける。



「ユキちゃん?」

「あ、はい」


嫌々ながらも答えた。




「じゃ、おじさんここで
待ってるから荷物持ってきて」


「はーい、すいませーん」


全部棒読み。
私はなるべく
おっさんを見ないようにして
家の中へ入った。









大丈夫かアレ?
本当にマネージャー?
変質者のおっさんじゃ?




荷物を運ぶときも、
戸締りやガスの元栓の
点検をする時も不安で
いっぱいだった。






あの車でへんな所連れて
行かれたり・・・しないか?
ただのオタクにしか見えない。




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