Visual My Brother
さっきまで静かだった競技場
はウソのように騒がしくなり、
応援の声でいっぱいになる。

『がんばれーっ!!!』


バカ素直だった7歳の私は
声をめいいっぱい出して
応援した。





その声が届いたのか
お兄ちゃんは最下位から5番目
に這い上がってきた。

私は光が見えてきて

『がんばれがんばれぇっ!!』
と精一杯応援する。




お兄ちゃんはがんばってた。
どんどん調子を上げて
抜かしていく。




4番目。
3番目。
2番目。




1番目との戦いになった。

< 40 / 147 >

この作品をシェア

pagetop