Visual My Brother
1番とお兄ちゃんが並んだ。
観客の応援の声のテンションは
ピークに達する。
『がんばれぇっ!!いけぇ、
抜いちゃえ!!!』
もはや私もわめいていた。
お兄ちゃんはそのまま
ペースを落とさず、
粘り強く一番にまとわりついた。
肩がキレイに並んでいたが、
私は少しだけお兄ちゃんの方が
前にあることを確認した。
そして
そのままお兄ちゃんは
最後まで本気で走って
ゴールした。