Visual My Brother

真っ白い壁。靴箱は無い。
つか、絵しか飾ってない。
天井がやたらと高い。
吹き抜けのようだ。
足元がタイルだと思ってたら、
白い大理石だったので驚いた。

廊下は普通のフローリング。
しかし、うちの家よりずっと
ツヤがいいのでかなり手入れを
しているに違いない。

ホントに芸能人って感じだ。
兄の家とは考えられない。





「・・・おい」

「あ」


ネロけげんな顔をして
戻ってきた。白い綺麗な眉毛が
軽くゆがんでいる。

私は持てるだけ荷物を持つと
廊下に上がり、また歩き始める
ネロの後をついていった。






こ、

これがリビングですか。

外国のホテルのロビーを
そのまま持ってきたように思えた。
全体的に白い感じだけど、かなり
明るい電気に照らされて、少し
あたたか味が出ている。

そのなかでよく色が映えている
赤のバカでかいソファと私の家
の物よりはるかに大きいテレビ。

キッチンは料理番組に出てき
そうなくらい本格的。


その横には白の
テーブルがあった。

どうやら
これで夕食を食べるらしい。
今日からネロと。