純愛小説家
この開放感が。
理性をなくしてしまうのか。

それとも。


「ふたりで。シャワー浴びる…?」
「…えっ?」
「どっちにしても。それだけじゃ、済まないけど」
「!」


限られた時間という、束縛にも似たこの状況が。
俺をそうさせるんだろうか…?

ただ、欲しくて。
三嶋が欲しくて…。

自分でも、少し驚いていた。


「ン…ん…」


我慢してたわけじゃない。
昨日だって、ふたり、抱き合って…。


唇を重ねながら。


「ン……」


俺はあえて、エアコンのスイッチを切った。

キャミソール1枚。
Tシャツ1枚の俺たちは、あっという間に半裸になる。


「宥…?エアコン…」


すぐに汗ばむ肌と肌。

開いた窓から。
時折入ってくる風が、肌に心地いい。

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