純愛小説家
仕事をこなしながら。
三嶋のことを考える日々…。

正直。

気が滅入りそうで。


「けちけち、とか何とか…」
「そんな!矢野先生、お疲れなんじゃあ!幻聴なんて…!」


このくだらない掛け合いが。


「幻聴…。そうですね。じゃあ、やっぱりお休みを…」
「さぁ。打ち合わせ打ち合わせ。進めるぞ~、宥」
「…先生、じゃねーのかよ…」


いい息抜きになっていた。


「いいからいいから」
「…はいはい」



いっそ藍田にだけ、


─話してしまおうか…



思うくらい。
藍田は信頼できるヤツだし。
こんな俺の、唯一の親友でもある。

けど…。


「で。この先の展開なんだけど…」
「あぁ…」
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