純愛小説家
いっそ。
三嶋に言わせてしまえば、


─楽になれるのに…


思うけど。

まだ諦めの悪い俺がいて。
怖くて“それ”を、聞けずにいる。

それに…。

俺が始めてしまったこと。

“それ”を知らなかったわけじゃない。
知ってたからこそ。
これは俺が、切り出すべきこと…。

それこそ、三嶋に言わせて終わらせようなんて、サイテー以外のなにものでもない。

でも…。
確実に、俺たちのカウントダウンは始まっていた。

最初から分かっていたこと。
ただ、誤算だったのは。

ある気持ちに、気づいてしまったこと…。

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