純愛小説家
9.突然の…
「よかった、みつかって。すっごい捜したんだから」
「…………」


ここは、東京じゃない。
一緒にいた、あの頃でもない。


「まさか地元に戻ってるなんてね」


でも。
確かに俺の前には、琴音がいて。


「びっくりしちゃった」


びっくりしてるのは。


「…………」


俺の方だった。


「なんで無言?せっかく来たのに、酷くない?しかもかなり久し振りなのに」


一体いま、何が起きてるのか。
どうして。
ここに、琴音がいるのか…。

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