純愛小説家
「ごめん、琴音。ちょっと出てくる」
「…えっ?」
「買い物。すぐ戻る」
「…わかった」



俺なりの、終わらせ方。



何が正しくて、何が間違っていたのか。

10年前。
まだ高校生だったあの時。

告白するのが正しかったのか。

後悔しないため、と、衝動的に逢いに来たのが間違いだったのか…。

それとも。


「これ、下さい」
「かしこまりました。サイズの方は?」
「……号で」
「はい。では、こちらの方にご記入お願いします。出来上がりまで、2週間ほどお時間いただきますが」
「はい。お願いします…」


三嶋と出会ってしまったこと自体が。

もしかしたら………。








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